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2020.3.30
コラム No.11クラスTシャツのロゴやデザインは著作権に注意しよう
クラスTシャツとは、文化祭や体育祭など学校のイベントがあるとき、クラスTシャツで着るおそろいTシャツのことです。1990年頃から普及しはじめ、現在では定番のアイテムになっていて、デザインはさまざまです。
クラスTシャツは基本的にオリジナルデザインを用いて制作されますが、「著作権」には注意を払わなければいけません。
今回の記事では、以下について解説しています。
- 著作権の基本
- どのようなクラスTシャツが著作権侵害となるのか
- 著作権侵害とならないクラスTシャツの作り方
クラスTシャツは基本的にオリジナルデザインを用いて制作されますが、「著作権」には注意を払わなければいけません。
目次
1.そもそも著作権とは?
クラスTシャツの著作権についてお話しする前に、まずは著作権とはそもそも何なのかを理解しておきましょう。
著作権とは、ひとことで表すと「著作物を生み出した著作者に対して与えられる権利」です。著作権がある著作物を第三者が利用したい場合は、あらかじめ著作者に許可を取らなければいけません。
また、プロだけでなく、一般人が描いた絵や文章にも著作権があります。著作権をもつ著作物としては、たとえば以下です。
- イラストやキャラクター
- 企業のロゴ
- 楽曲自体と楽曲の歌詞
- 画像や動画
上記以外にも、著作権を持つものはさまざまです。クラスTシャツを制作するときは、すべての著作物に注意を払う必要があります。
1-1.著作権はなぜ必要なのか
著作権がなぜ必要なのかというと、著作者を守るため、文化の発展を促すためです。著作権情報センターが運営している「みんなのための著作権教室」には、以下のように記載されています。
著作権制度は、このような著作物を生み出す著作者の努力や苦労に報いることによって、日本の文化全体が発展できるように、著作物の正しい利用をうながし、著作権を保護することを目的としています。
たとえば、漫画家が新しいマンガを発表したとします。そして、その新しいマンガを読んだ第三者に、キャラクターやセリフを勝手に真似されたらどうでしょうか。いい気持ちにはなりませんし、仮に真似されたマンガのほうが売れてしまえば、収入が減りかねません。このような状況では、漫画を描き続ける意味や気持ちがなくなってしまいますよね。
上記のような、自己表現する人たちの作品を守るべく存在するのが、「著作権」です。著作権によって、漫画家の作品が守られ、安心して新作を生み出し続けられる環境が作られます。よって、文化の発展へとつながるのです。
1-2.肖像権についても知っておく
著作権とあわせて確認しておくべきなのが、「肖像権」です。肖像権とは、1人1人自身に与えられた権利を指します。
たとえば、道端で急に第三者に写真を撮られ、SNSにアップされたとします。勝手に撮影されてSNSにもアップされてしまった人は、当然不快な思いをしますよね。
肖像権では、上記のような第三者による勝手な写真撮影や無断でのアップロードから、個人を守るための権利です。肖像権では、実際の写真のみならず、似顔絵に対しても適用されます。クラスTシャツを制作するとき、クラス全員の似顔絵や先生の似顔絵をTシャツにプリントすることがありますが、似顔絵を描かれる人全員の許諾があって初めてTシャツを制作できることとなります。
2.クラスTシャツにも著作権は関わる
クラスTシャツにおける著作権について、「どこかで売るわけじゃあるまいし、クラスTシャツくらいなら著作権なんて関係ないでしょ」と考える方も多いですが、これは大きな間違いです。
たしかに著作権法では、以下のように定められています。
改正著作権法第35条は、「学校その他の教育機関」で「教育を担任する者」と
「授業を受ける者」に対して、「授業の過程」で著作物を無許諾・無償で複製すること、無許諾・無償又は補償金で公衆送信(「授業目的公衆送信」)すること、無許諾・無償で公に伝達することを認めています。ただし、著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りではありません。
つまり、「学校では、授業で使用するのであれば、著作物をコピーするとき許可を取る必要はない」とされています。しかし、授業の教材として利用する場合のみ当てはまることであり、文化祭や体育祭といった学校での利用が終われば、それぞれが自宅に持ち帰って他のシーンでも利用する場面が出てくるはずです。
文化祭や体育祭だけでも厳しい中、さらに他のシーンでも利用するとなると、さすがに授業の範囲を超え過ぎてしまいます。さらに、現在はSNSを誰でも利用している時代です。著作権を無視したクラスTシャツを外で着用すれば、思いもよらない形で拡散される可能性もあります。
クラスTシャツを制作するときも、著作権には十分注意を払いながら進めていく必要があることをわかっていただけたでしょうか。
3.どのようなクラスTシャツが著作権侵害となるのか
では実際に、どのようなクラスTシャツが著作権侵害となるのかを見ていきましょう。今回は、以下4つのパターンについて解説します。
- 著作物を無許可で利用する
- 著作権の保護期間が残っているものを利用する
- すでに存在するもの真似する
- すでに存在するものと似ているものを作る
3-1.著作物を無許可で利用する
大前提として、著作物を無許可で利用することは著作権侵害となります。たとえば、以下のような場合は無許可使用に該当します。
- 企業のロゴやキャラクターを無断でそのまま利用する
- 有名な楽曲の歌詞や曲名をそのまま印字する
- 有名人の顔写真をそのまま利用する
ただし、上記は使用したものが「著作物である場合」に限ります。人が発言しただけのことやまだ現実の形になっていないアイデアなどは、著作物とはなりません。
3-2.著作権の保護期間が残っているものを利用する
著作権の保護期間が残っているものを利用すると、著作権侵害となります。著作権の保護期間とは、簡単に言うと「著作物の著作権が消滅するまでの期間」です。日本では、著作物を生み出した著作者の死後70年間が、著作権の原則的な保護期間とされています。
たとえ著作者が亡くなっていたとしても、保護期間が残っているものを利用することは著作権侵害となるので、注意が必要です。
3-3.すでに存在するもの真似する
すでに存在する著作物を真似したとしても、著作権侵害となります。著作物の一部のみを利用したり、モザイクをかけてわかりにくくしたりしても、真似した著作物が何かわかるのであれば、著作権侵害として訴えられる可能性があります。
3-4.すでに存在するものと似ているものを作る
すでに存在する著作物と似ているものを作っても著作権侵害です。たとえば、著作物を真似して模写したり、パロディーやオマージュだったりしても、元のキャラクターと類似性が認められれば問題となります。
類似性を判断するのは難しいですが、プリント業者が制作を受け付けない可能性があります。
4.著作権侵害とならないクラスTシャツの作り方
では、どのようにクラスTシャツを作れば著作権侵害とならないのか、以下3つの方法をご紹介します。
- 著作者や肖像者に許可を取る
- オリジナルデザインで作る
- フリー素材を利用する
4-1.著作者や肖像者に許可を取る
著作物や人の写真・似顔絵を利用してクラスTシャツを作りたい場合は、著作者や肖像者に対して直接許可を取りましょう。有名な企業ともなれば、連絡が取れる可能性が高いとは言い切れませんが、たとえば一般のブログで公開されているような写真やイラストであれば、すぐに返事がくることもあります。
いずれにせよ、著作物の利用は必ず本人の許可を得る必要があるため、まずは本人に確認することを徹底してください。
4-2.オリジナルデザインで作る
著作物は一切利用せず、クラスでオリジナルデザインを考案しTシャツにプリントするのであれば、著作権侵害となることは決してありません。
今はデザインソフトの数も増え、使い方さえ覚えられれば誰でも気軽にデザインを考案できる時代です。クラスTシャツ制作を気に、オリジナルのデザインを作ってみるのも1つの手でしょう。
4-3.フリー素材を利用する
自分で1からデザインを作るのではなく、デザインツールに最初から追加されている図形やスタンプなどを利用してクラスTシャツを作るのも、著作権侵害にはなりません。
なかには、プリント業者が提供しているツールもあり、気軽にデザインできかつ入稿も簡単におこなえるので、ぜひ利用を検討してみてください。
5.まとめ
いかがでしょうか。クラスTシャツ制作における著作権について解説してきました。
著作権は、日本の文化発展のために設けられ、どのような創作物にも与えられる権利です。そして、他人が生み出したデザインやロゴなどの著作物に対し、以下のようなことをすると著作権侵害となります。
- 著作物を無許可で利用する
- 著作権の保護期間が残っているものを利用する
- すでに存在するもの真似する
- すでに存在するものと似ているものを作る
クラスTシャツを制作するときは、完全オリジナルのデザインを作成したり、無料で使えるデザインツールを使ったりして、著作権侵害とならないよう注意しましょう。