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2022.7.20
コラム No.22厚膜プラスティゾルの魅力を解説
シルクプリントのインクや手法は多様性に富み、個性的なプリントが世の中にあふれています。
今回は、そのようなバリエーションのなかでも「プラスティゾルの厚膜プリント」に焦点をあて、解説をしてまいります。個性が際立つ手法ですので、オリジナルプリントTシャツを作成予定の方はぜひ利用をご検討ください。
1.厚膜製版の作成方法
弊社で最も頻繁に使用するシルクスクリーンは80メッシュで、この薄い布に「感光乳剤」と呼ばれる感光性を付加した樹脂をコートしていきます。コーティングは手作業でおこない、目的の膜厚に到達するまで膜厚計で計測しながら繰り返し塗布します。
80メッシュの場合、「紗厚」といういわゆるメッシュスクリーンの厚みが、60マイクロ程度しかありません。60マイクロから最終的な450マイクロまでもっていくのには、乾燥を含めると3日程度を要します。かなり時間がかかるんです。
コーティングの終わったシルクスクリーン版に、ポジフィルムを張り付け紫外線照射で焼き付け現像をおこなえば、厚膜製版ができあがります。
35メッシュの場合は、紗厚だけで120マイクロありますのでより早く目的の膜厚にすることが可能です。ただ、35メッシュは糸が太く、目が粗いのでプリント表面に紗の目と呼ばれる格子状のパターンが残ってしまうことが多いため、実際にはラメなどにしか使用しません。
厚膜版はエッジのシャープさが重要です。エッジの出ていない厚膜製版は印刷時にインクが引っかかるような現象を引き起こし、シャープなエッジを得られないため、注意する必要があります。
2.樹脂の種類と厚膜プリント
シルクプリントのインクは多様性に富み、樹脂の種類もさまざまです。最も頻繁に使用されるインクが水性のアクリルベースのインクですが、そのほかにウレタン、塩ビ(プラスティゾル)やシリコンも使用します。
弊社で最も頻繁に使用するのはアクリルベースの水性ラバーで、水性ラバーは樹脂固形分が低く成分の大半が水です。厚膜製版を用いて水性ラバーをプリントすると、若干の厚みを付けることは可能ですが、乾燥して水分が蒸発するとほとんど平坦になってしまい、充分な厚膜プリントを実現できません。
厚膜プリントを実現するには、樹脂固形分の高い材料を使用することが必須です。具体的には、シリコンやプラスティゾルを使用することになります。シリコンやプラスティゾルは油性なので、シルクスクリーン版の洗浄にソルベントを使用しますが、インク自体には溶剤がほとんど含まれていません。プリント後乾燥してもほぼボリュームをキープできます。
3.厚膜プラスティゾルプリントのバリエーション
・THPM(マットプラスティゾル厚膜プリント)
「プラスティゾル」は、基本的にはグロスタイプのインクです。特徴である艶が効果的な場合も、逆に邪魔になることもあります。
THPMはマットな表面が特徴の厚膜プラスティゾルです。ワークシートのデータは、「スクリーンメッシュ#80膜厚450ミクロン」でのプリントとなっています。このプリントの詳細はコレクション_1020でご確認いただけます。
・THPG(グロスプラスティゾル厚膜プリント)
THPGはプラスティゾル本来の艶を生かした厚膜プリントです。発色にすぐれたプラスチックっぽい仕上がりが魅力のプリントです。ワークシートのデータは、「スクリーンメッシュ#80膜厚450ミクロン」でのプリントとなっています。このプリントの詳細はコレクション_1019でご確認いただけます。
・THPR(ラメプラスティゾル厚膜プリント)
プラスティゾルのラメプリントは透明プラスティゾルにラメを混入します。クリアのプラスティゾルはグロスタイプなので、ラメプリントも表面に微妙な艶があります。ワークシートのデータは、「スクリーンメッシュ#50膜厚450ミクロン」でのプリントです。このプリントの詳細はコレクション_1051でご確認いただけます。
・THPC(透明プラスティゾル厚膜プリント)
厚膜透明プラスティゾルは人気があり、「プリントしてほしい」というご要望がよく寄せられます。
しかし、プリントする際、インクに気泡が入ってしまうことが理由で難易度の高いプリントとなっています。膜厚を落とすことで気泡の量は減りますが、あまり分厚くはできません。ワークシートのデータは、「スクリーンメッシュ#80膜厚250ミクロン」でのプリントとなっています。
このプリントの詳細はコレクション_0949でご確認いただけます。
・THPF(蛍光マットプラスティゾル厚膜プリント)
プラスティゾルの蛍光色は、水性の蛍光色に比べて発色が良好なので、厚膜プリントにするとインパクトがあります。
ワークシートのデータは、「スクリーンメッシュ#80膜厚450ミクロン」でのプリントです。このプリントの詳細はコレクション_1058でご確認いただけます。
・THPT(ミラーシルバープラスティゾル厚膜プリント)
ミラーシルバーは、メタリックカラーのなかでも特殊な色です。他のメタリックとは異なり、表面が滑らかで金属の錫のような雰囲気があるので、厚膜にすることでメタリックな雰囲気が増幅されます。このプリントの詳細はコレクション_1059でご確認いただけます。
・THPL(厚膜プラスティゾル箔プリント)
THPLは、厚膜プラスティゾルに箔をトッピングする加工です。膜厚450マイクロを使用しますが、熱プレスによって若干目減りします。それでも十分な厚みをキープした派手なプリントに仕上がるのが特徴です。使用できる箔の種類は限定されるため、詳しくはお問い合わせください。このプリントの詳細はコレクション_1067でご確認いただけます。
4.まとめ
いかがでしょうか。
「厚膜プラスティゾル」といっても、さまざまな種類があります。今回ご紹介したものは、すべて弊社にてプリント可能です。
もし厚膜プラスティゾルの利用を検討されている方は、ぜひ弊社まで一度お問い合わせください。