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2022.10.24
コラム No.23最新のプリント手法DTF
Tシャツに直接インクジェットでプリントすることをDTG(DIRECT TO GARMENT)と呼びますが、この手法ではGARMENTではなくFILMにプリントすることからDTF(DIRECT TO FILM)と呼ばれます。まだ紹介されたばかりの最新の手法ですが現在、様々な展示会をにぎわせています。
目次
1.DTFの利点
Tシャツのプリント手法は様々存在しますが話題のDTFは従来のどんなプリントよりハンドリングが容易で印刷クオリティーも高いことから現在導入が進みつつあります。従来のプリントや転写と比較してDTFにどのようなメリットがあるのかを紹介します。上部画像はDTFのサンプルです。このプリントの詳細はコレクション_1022でご確認いただけます。
2.カッティングシートの代替としてのDTF
転写プリントの一つにカッティングシートがあります。一般的なカッティングシートはショーウィンドー等にディスプレイを行うための塩ビの粘着シートですが、Tシャツ用のカッティングシートは裏側がホットメルトになっており、熱プレスすることでTシャツに転写を行います。カッティングシートの名前の通りシートをカッティングプロッター等でカットして作成します。版を作成しませんので小ロット生産に向いているとされますが実際のカッティングは手間暇がかかり、効率の良い手法とは言えません。DTFを使用するとカッティングシート同様に版を作成することなくほぼ同じようなシートを作成することが可能です。カッティングが不要で、細かい文字の羅列にも対応が可能です。DTFマシーンは本体フルカラー出力ですがカッティングシートの替わりとして使用する場合は単色でのプリントを行います。パントーン何番といった色指定はできませんが実際の出力はCMYKを使用してのフルカラープリントですのでどんな色を出力することも可能です。ただし、DTFプリンターはあくまでインクジェットプリンターですので他のインクジェットプリンター同様現時点では蛍光色やラメ、メタリックといったインクは使用できません。画像はカッティングシートのサンプルです。このプリントの詳細はコレクション_0318でご確認いただけます。
3.カッティング転写の代替としてのDTF
フルカラーで転写を行うときの最もメジャーな手法がカッティング転写です。海外ではPRINTABLE TRANSFER等で呼ばれています。ウレタンのシートにインクジェットプリンターでフルカラー印刷を行いカッティングプロッターでデザインを切り出してTシャツに転写します。ウレタンのシートは伸縮性に富み、洗濯堅牢性も高く、フルカラー印刷が行えるこの手法の人気の所以ですが実際のカッティングには手間暇がかかり、繊細なデザインのカットには限界があることから万能の手法とは呼べません。DTFはカッティング転写に似たプロセスでシートの作成を行いますが最も異なる点はカットをしないことです。DTFではカットの替わりに白トナーにホットメルトパウダーを散布、加熱、重合することで転写の機能を付加します。カッティング転写では不可能な微細なデザインの表現も可能になり、業界的にはカッティング転写からDTFへ大きく移行しつつあります。ただし、カッティング転写の利点としてメタリックやパール、ラメ、蓄光、再帰といったシートが存在することが挙げられます。この分野がDTFで可能になるにはまだまだ相当な時間を要すると思われますので現時点ではカッティング転写ならではの手法と言えます。画像はカッティング転写のサンプルです。このプリントの詳細はコレクション_0301でご確認いただけます。
4.シルクプリントの代替としてのDTF
Tシャツプリントで最も多く使用される手法がシルクプリントです。DTFはシルクをも凌駕する可能性があります。DTFはプリントするデザインにもよりますが一見非常に正確にプリントされたシルクのようにも見えます。詳細に観察するとやはり転写ですので自然さや風合いといった点でシルクには及びません。ラメやメタリック、蓄光、厚膜プリントといったことが行えないことは言うまでもありません。ただ、版を作成する必要がありませんので多色のラバープリントについては大いにメリットがあるといえます。シルクという手法は奥が深くDTFといった最新の手法をもってしても超えることはできませんが部分的にはシルクに取って代わるであろうと予想されます。画像はシルクプリントのサンプルです。このプリントの詳細はコレクション_0688でご確認いただけます。
5.インクジェットプリントの代替としてのDTF
DTF自体がインクジェットプリントですのでDTFがあればインクジェットプリント(DTG)は不要であるという意見もありますがこれは違います。プリント表面の平滑さやベタ面の均一さ等についてはDTFが勝ると言えますが、DTFはどこまで行っても転写ですので張り付けた感から解放されることはありません。DTGにできてDTFにできないことの代表はブラックマジックに代表されるボディーにフェイドしていくようなデザインのプリントです。インクジェットプリントの最大の魅力であるこの分野はDTFでは表現ができません。またDTFはソリッドですのでダイレクトトインクジェットのようなソフトな風合いも出せません。ですが、デザインによってはDTGよりDTFが向いている場合がありますのでうまく使い分けることが要点となります。画像は濃色インクジェットのサンプルです。このプリントの詳細はコレクション_0842でご確認いただけます。
6.トナー転写の代替としてのDTF
トナー転写とDTFは非常に似通った手法です。一見区別がつかないほどよく似ています。DTFがなかった時点ではトナー転写は画期的な転写手法で、現在のDTFのように国際展示会では賑わいを見せていました。現時点でも人気の手法であることに間違いなありませんが新たな機能等が加わらない限り徐々にDTFに吸収されていくことは間違いないと思われます。理由はトナー転写よりもDTFのほうが総合的に生産効率が高いことにつきますが、トナー転写はデザイン周辺にホットメルトが白くはみ出すとこがあり、不人気の理由にもなっていました。DTFではこの問題が基本的にはありません。さらにトナー転写は市販のレーザー出力機を使用して作成することから最大でもA3という大きさの縛りがあります。一方DTFは60cm幅のロールで印刷を行いますのでさらに大きな転写も可能になります。画像はトナー転写のサンプルです。このプリントの詳細はコレクション_0072でご確認いただけます。