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硫化染(SULFUR DYEING)
硫化染料、硫化染という言葉を聞いたことがある人もいると思いますが、日本伝統の帆前掛けや半纏等の生産では現在も使用されているものの硫化染に出会う機会は非常にまれです。硫化染料とはどのような特徴を持った染料なのでしょうか?
染色、染料の歴史
日本伝統の染色に藍染があります。古くから親しまれてきた植物染色ですが明治以降徐々に硫化染料を含む化学染料が登場してきます。伝統的な藍染をはじめとする植物染色に比べて硫化染は効率がよく、染色の生産性は一気に向上します。染色業界は常に繊維業界とともにあり、繊維工業の発達とともに染色にも新しい技術が求められた来ました。化学繊維の登場は染色の技術革新に拍車をかけることになります。化学染料はさらに進化し、第二次大戦後には反応染料という画期的な高堅牢染料が開発され染色は最先端の科学技術となり植物染色や硫化染料の使用は縮小してきました。
硫化染料の特徴その1
日本伝統の染色に藍染があります。藍染は植物染料ですので品質が不安定で手間がかかり、染料の価格も染色工賃も高価です。その後化学染料のインディゴが開発されデニムの染色はすべて化学染料のインディゴピュア等が使用されています。インディゴは新品のうちは移染を起こすことが常識という世間の認識があります。移染を起こすということは色落ちをするということですから着用洗濯を繰り返すうちに色は徐々に薄くなり、独特の使用感が味となっていきます。硫化染料もよく似た性質を持ち似たような劣化をしていきます。このためデニム業界でインディの代用として使用されていた時期があるというのはよく聞く話です。硫化染料は化学染料ではありますがその後登場する反応染料と比べると、染色堅牢性がよくないということのほかに染色可能な色数が少なく、ビビッドな色を染めることができないという弱点もあります。黒、紺、深緑、エンジといった色しか染めることができません。
硫化染料の特徴その2
インディゴで染められた商品に、に脱色剤をインクとして使用し、ロゴ等を白抜きにするというプリント方法があります。インディゴ抜染と呼ばれます。反応染の紺を抜染すると抜け色はベージュのような色で美しくありません。インディゴ抜染の抜け色はインディゴ同系の淡い水色に抜けナチュラルです。硫化染料も同系の色に色落ちしていく傾向があり、硫化染料で染められたブラックデニムはが同系のグレーに色落ちしていきます。反応で黒に染められた生地を抜染すると紺と同じようにベージュっぽく透けますが硫化で染めた生地はグレー系に抜けて雰囲気があります。
硫化染料の特徴その3
硫化染料で染めてシャツと反応で染めたTシャツを単純に比べてもほとんど区別がつきませんが、摩擦堅牢度が悪く色落ちしやすいのが硫化です。それでも硫化を使用するメリットはボールウォッシュ等でアタリを付けてダメージ感を付加したり、インディゴ抜染にも似た抜染が可能である点です。